[Warai] 快楽亭ブラック独演会 / お江戸日本橋亭

久しぶりに、快楽亭ブラック師匠の落語を見に行きました。たぶん半年ぶりくらい。
今回の内容は、名古屋の大須演芸場にて、今月の上席に出演した際にやった落語と、最後にそこで「出来なかった」落語をやられておりました。どれもブラックでキツめな要素は少なく、純粋に落語を楽しめる内容であったと思います(もちろんキツいのも好きですが)。
「転失気」「押しくら(三人旅)」「山崎屋」「道具屋:松竹篇」というおしながき。道具屋以外は初めて見ました。
「転失気」は、枕の大須話が盛り上がりすぎて、本題があっさり終わった感じでしたが普通に良かったです。サゲがちょっと違う感じで面白かった。
「押しくら」は枕で方言の話を振って(「へのこ」とか。まあ下ネタです)、本題では女中が方言を早口でまくしたてるところが面白かったです。1回目は少し苦労してたけど、2回目は見事に決めておられました。普通の世間話っぽいダラダラとした会話こそが面白くて、ずっとニコニコしながら見ていた。
「山崎屋」は、吉原の花魁と若旦那をくっつける話なのですが、枕で吉原についてちゃんと説明しておかないと、サゲが理解できないお話なのです。単なる説明ではなく、そこは風俗ライターの肩書きも持つ師匠のことですから、面白く話しておられました。本題は、特に前半の企みに関するやり取りが面白かったです。
最後の「道具屋」「松竹篇」と銘打たれている理由は、登場人物が松竹映画の人たちになっているからなのです。甥っ子に道具屋をやらせる叔父さんが笠智衆だったり、道具屋にやって来る客が釣りバカの二人とか、君の名はとかだったり。尚、最初の DVD 『非国民』の一番最初に収録されてて、噺の脱線部分(甥っ子が映画狂で脚本を書いていて、その内容を叔父さんに話すところとか、怒りっぽい客が思いっきり師匠の私憤をまくし立てるところとか)のあまりの過激さにひっくり返ってしまうこと請け合い。私はここから、師匠の落語にハマっていくのですが、さておき。いつもと違った脱線部分だけでなく、全体的にも面白かったです。大須で出来なかった理由はここで明かされておりました。
尚、今回の私憤の内容については、師匠のブログをご覧下さい。→ 快楽亭ブラック 〜 映画・芝居・競馬ときどき落語 10年6月7日
以上です。日本橋亭は畳に座れるので楽です。浅草木馬亭は椅子が痛くて…。
また行きたいと思います。