[Book] 読書メーター2010年4月分まとめ

先月分のまとめです。リプレイばっか。
4月の読書メーター

読んだ本の数:13冊

読んだページ数:4190ページ



ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・デザイア(1)  星影の魔都 (富士見ドラゴン・ブック)ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・デザイア(1) 星影の魔都 (富士見ドラゴン・ブック)

全員が FH という立場を存分に活かし、悪のヒーローとしての立ち位置を見事に演じていて素晴らしかった。ミユキのクールな内に潜む熱さ、朱香の無邪気さ(「無」垢で「邪」悪な「気」違い)、晃士朗のまさに DX 的な厨二病キャラ、最強スキーなのになぜか腰が引けている九鬼と、性格も個性的ですし、各々の関係も面白いです。シナリオの造りがオーソドックスなだけに、余計それらが際立っていたように感じました。メンツの勝利かな。今後はこの、微笑ましくも歪んだ性格と関係性をどこまで揺さぶれるか注目したい。傑作シリーズの予感。

読了日:04月01日 著者:F.E.A.R.,加納 正顕



ダブルクロス The 3rd Edition リプレイジェネシス(3) 断罪のジャスティス (富士見ドラゴン・ブック)ダブルクロス The 3rd Edition リプレイジェネシス(3) 断罪のジャスティス (富士見ドラゴン・ブック)

神月先生だけでこの本の読み物としての価値が保たれているのではないか、というくらい素晴らしいキャラですが、一方でシナリオが微妙すぎると思う。ヤギトラの珍妙な導入は、流石に釣りネタだよな…。戦闘のシチュエーションやデータ面での工夫は色々と見られるので、そこを自分達のプレイの参考にするようにします。

読了日:04月03日 著者:F.E.A.R.,伊藤 和幸



シノビガミリプレイ シノビガミ参 るつぼ奇譚 (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)シノビガミリプレイ シノビガミ参 るつぼ奇譚 (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)

エニグマについては少し慣れないと難しそうですが、ボスを上手く PC 間の対立軸の中にぶち込んだら面白いシナリオが出来そうな予感がします。そしてリプレイは今回も非常に良かったです。ルツボ祭りな導入から、中盤以降の急展開と(急になってしまったというべきか)、最後まで面白かった。まさに「迷作」。あと、相変わらず欄外の小ネタがいちいちツボです。ルツボだけに(うわー)。

読了日:04月05日 著者:河嶋 陶一朗,冒険企画局



ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン(Role&Roll Books) (Role & Roll Books)ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン(Role&Roll Books) (Role & Roll Books)

いきなり(ほぼ)全滅の地獄絵図な展開に大興奮、だけでなく、全体のホラーテイストや殺伐とした描写も良かったです。昨今の TRPG はマスターもプレイヤーも皆で協力してドラマティックなお話を作っていくものとして進化してきた気がするのですが、マスター対プレイヤーの全力ガチバトルのみという、真逆の形式を採りつつも尚、ドラマティックなゲームであろうとするこの本の姿勢には驚嘆するばかりです。でも多分、GM がサディストなだけだと思います。L&R の迷宮デイズリプレイとかもうね…。

読了日:04月06日 著者:齋藤 高吉,冒険企画局



トーキョーN◎VA The Detonation リプレイ ヴァニティ・エンジェル (ログインテーブルトークRPGシリーズ)トーキョーN◎VA The Detonation リプレイ ヴァニティ・エンジェル (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

今回はアストラルとかアヤカシとか。シナリオの構造が段階的に深くて素晴らしい(自分が作ると情報が並列に配置しがちなので)ことと、各キャストの設定・データ・ロールプレイ全てに渡って高レベルで、終始、舌を巻きっぱなしでした。本当に面白かった。

読了日:04月09日 著者:稲葉 義明



旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま (integral)旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま (integral)

ほのぼのファンタジーでのんびりした雰囲気。キャラ立てもシナリオもこのオーソドックスな感じが逆に今はない新鮮さであります。みんな楽しそうにやっていて、何だか微笑ましい。バルフェンのシブい台詞をみんなではやし立てたりとか。あとマスターの即興演出がすごく良かった。ファンタジックチャーハンとか、11やんごととか、参考にしたい(するのか)。

読了日:04月19日 著者:岡田 篤宏,テーブルトークカフェDaydream



旅する大樹とミスリルの姫君―Replay:りゅうたま (integral)旅する大樹とミスリルの姫君―Replay:りゅうたま (integral)

ほのぼのリプレイ第2弾。卓を囲む緩やかな、かといって馴れ合いとも違う空気が、とても良いです。ゆるふわだけど要所は締めるマスタリングも上手い。パーティが6人と大所帯の上、展開によっては放置気味のメンバーもいるのですが、例え舞台裏に居ても、プレイヤーがお話にのめり込んでいて、皆でお話を作ろうって雰囲気がにじみ出ているのが素晴らしいと思う。クライマックスは映画のような疾走感で大変に盛り上がり、奇跡のようなダイス目も相まって、かなり感動しました。

読了日:04月21日 著者:岡田 篤宏,テーブルトークカフェDaydream



旅する大樹とあるく赤い砂漠―Replay:りゅうたま (integral)旅する大樹とあるく赤い砂漠―Replay:りゅうたま (integral)

3巻はベタで熱いお話を2篇収録。ひとつめのティグレ話はいつもの感じでのほほんと読みましたが、ふたつめのポーレ話は、心の葛藤やそこから派生する対立と合わせて、ずしりと読み応えがありました。最終的にはいい話に収斂させようとする動きはそこかしこに見えるものの、途中のキツい展開にはハラハラ。その分、ラストは開放感に満ち溢れていましたね。それにしても、キャラの「成長」をここまで真正面から描いていくリプレイは珍しいのではないでしょうか。「ほのぼのライトファンタジー」の一言では片付けられない魅力を感じます。

読了日:04月22日 著者:岡田 篤宏,テーブルトークカフェDaydream



旅する大樹とこわれた世界―Replay:りゅうたま (integral)旅する大樹とこわれた世界―Replay:りゅうたま (integral)

完結。最終巻の二話は、これまでの話をまとめにかかりつつ、非常に厳しい戦闘や高難度の地形・天候に挑むなど、意外と数値やデータに重きを置いたシナリオだったと思います。エンディングのさわやかな雰囲気も、この過酷な試練を乗り越えたからこそ出てくるものなのでありましょう。このゲーム、単純に旅してても面白いと思いますが、各人の「旅の目的」と真摯に向き合っていくことが、より深く楽しむポイントかなと思いました。各キャラ全員素晴らしかったですが、MVP はやはりメルかな。このロールプレイで高校生とは…、おそろしい子!

読了日:04月24日 著者:岡田 篤宏,テーブルトークカフェDaydream



妖異暗躍譚1 白梅の鮮華 Replay:天下繚乱RPG (integral)妖異暗躍譚1 白梅の鮮華 Replay:天下繚乱RPG (integral)

時代劇に伝奇やら色々詰め込んだ世界で、英傑が活躍するリプレイ。定番の展開ばかりですが、時代劇なので逆にそのお約束を楽しむような感じです。マスターの雑魚ロールプレイとか、すがのさんのぶっちゃけプレイとか笑える。そして何と言っても、鋼屋ジン氏のホームズがぶっ飛んでます。まあ異邦人は元々インパクト強い気もしますけど。世界観が開放的で間口も広く面白そうなので、ルールブック買ってみようかと思います。SRS ですし、手軽に遊べそう。

読了日:04月26日 著者:原作:小太刀 右京,著:三輪 清宗



ユエル・サーガ・リプレイ(1) かくて宿命は刻まれた (富士見ドラゴン・ブック)ユエル・サーガ・リプレイ(1) かくて宿命は刻まれた (富士見ドラゴン・ブック)

ガープス懐かしい。ゼロ年代半ばに出たリプレイですが、悪い意味で古さを感じます。逆に、昨今のリプレイがいかに「読み物」として揉まれてきているかということを強く感じました。友野的な独特の世界観はやはり良いですし、卓を囲む楽しそうな雰囲気「だけ」は伝わってきますが、商業リプレイでこんなくだらない内輪の盛り上がりに終始する本は出して欲しくなかったです…。昔のルナルとかはもっと面白かった記憶があるんだけどなあ。

読了日:04月28日 著者:友野 詳,グループSNE



ユエル・サーガ・リプレイ(2) かくて秘密は語られた (富士見ドラゴンブック)ユエル・サーガ・リプレイ(2) かくて秘密は語られた (富士見ドラゴンブック)

前巻があまりにキツかったので、読み物として楽しむことを諦め、シナリオソース収集モードにシフトチェンジして読了しました。彷徨いの月とか銀の月の種族に不思議なグロさがあって良いです。ルナルにもこういうところに惹かれたことを思い出して、懐かしい気分になりました。銀の月の力で、PC に容赦なく変な特徴を付与するところとかも面白いです。ロールプレイ、シナリオ、マスタリング、システム等、ほとんどの要素に全く魅力が感じられないので、リプレイとしては前巻と同様に微妙すぎますけど。

読了日:04月29日 著者:友野 詳,グループSNE



ユエル・サーガ・リプレイ〈3〉かくて未来は開かれた (富士見ドラゴンブック)ユエル・サーガ・リプレイ〈3〉かくて未来は開かれた (富士見ドラゴンブック)

完結。最終巻は特に設定的な面白さも少なく、読みどころは皆無な感じでした。つまらないギャグの連発で話の流れが途切れまくって分かりにくすぎることや、大量に登場する NPC がキャラ立てされてなくて全く区別が付かない(せめて人物紹介くらいは載せるべきでは…)など、とにかく異様に読みづらかった。話の内容はともかく、そこだけは読み物として最低限、何とかして欲しかったです。残念。

読了日:04月30日 著者:友野 詳,グループSNE



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